第40回全日本高等学校書道教育研究会山形大会開催




第40回全日本高等学校書道教育研究会山形大会 開催



 会期  平成27年11月5日(木)・6日(金)

 会場  山形県山形市「山形テルサ」

 大会テーマ 
 「芸術文化を理解し、尊重する書道教育〜郷土を愛する豊かな人間性を求めて〜」




 平成21年に改訂・告示された高等学校学習指導要領は平成25年度より年次進行で実施され本年度で完成年度を迎えました。

 全国の高等学校における書道教育の振興を図ることを目的とし全国の高等学校書道担当教諭で組織された全日本高等学校書道教育研究会(以下、全高書研)では、高等学校における書道教育に関する研究ならびに調査、会員相互の研修・情報交換、そして現行学習指導要領の趣旨を踏まえた継続的な授業実践研究を進め、その成果を年1回の全国研究大会で発表しています。


 創設45年となった本年度の全高書研全国研究大会は、会場を山形県山形市の多目的施設である「山形テルサ」を利用し、11月5日(木)、6日(金)の2日間にわたって実施されました。


 全高書研創設以来、書写書道教育の現場では先駆的研究実践や組織運営を「書象会会員」が担う場面が多く、現在でも各県高等学校書道教育研究会の組織運営や県指定研究員活動、全高書研本部役員としての本部運営など、その重責を書象会会員が多く務めており、書道教員としてその力を全国各地で発揮しています。


 今回の全国研究大会には全国から約240名余の高等学校書道担当者が山形市に集まり、公開授業での授業研究や分科会での研究協議に参加し、また山形大会研究集録に研究成果を寄稿された先生方との意見交換にのぞみました。


 本年度の山形大会において発表された書象会会員の研究実践について報告いたします。





佐藤勇二先生   山形県立楯岡高等学校

研究テーマA「書くことの楽しさを、感得する表現指導」研究授業(公開授業)

『漢字の書「九成宮醴泉銘」を学ぶ 〜先人の書を生かして〜』

◯地元米沢市の先人である宮島詠士の書を学び、彼の書風・特徴を生かしての「九成宮」の臨書表現の在り方(=意臨)を考察する臨書学習の授業公開。






渋谷亜弓先生   埼玉県立白岡高等学校

協調学習による鑑賞学習の授業実践報告
埼玉県教育委員会と東京大学教育支援コンソーシアム推進機構(CoREF)との連携による「未来を拓く『学び』推進事業」推進委員としての芸術科書道における研究活動報告。

◯研究課題を「楷法の極則を極めよう 〜字が絶対上手くなる、余白美の法則を探る〜」とし、生徒間の言語活動を主体とした授業により一つの課題を解決していく「知識構想ジグソー法」を活用した「九成宮」の文字造形理解学習報告。






佐々木ひとみ先生   山形県立鶴岡北高等学校

「郷土出身の作家『藤沢周平』の作品をみんなで書こう」授業実践報告
◯「漢字仮名交じりの書」の単元において「地域に学び、活かす書教育」として鶴岡市出身の直木賞作家藤沢周平氏の「橋ものがたり(約束)」の作品を読み、その一節を書作品にする授業実践研究報告。




 写真は佐藤勇二先生の公開授業の様子と山形での全国大会に集結した書象会会員の集合の様子です。






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